フランスで家を建てる

2017年春に土地契約。仏人夫と南仏で小さな平屋をハーフセルフビルド。2019年年末に入居しましたが、家造りは果てしなく続きます…。

洗面所の三面鏡の取り付け

洗面所の鏡は

1. 後頭部までチェック出来る三面鏡

2. 洗面カウンターを挟んであまり顔が遠くならないよう(私の背が低いため)、後ろに収納があって壁に直付けでない

3. できれば黒い枠

が欲しかったのですが、意外と収納があると両サイドの鏡が外側に開いてしまうタイプが多く、条件を満たすものが見つからなかったので、IKEAの三面鏡をアレンジして作成しました。

 

取り付ける前は、足を付けて置いて使っていたこの鏡。

f:id:calisson:20200205192953j:plain

 

 

端材を使って枠を作り、いつものルビオモノコート(一度塗りでOKの保護オイル)を塗ります。

f:id:calisson:20200218113012j:plain

 

金具を取り付け、タイルの壁にしっかり固定。

f:id:calisson:20200219103443j:plain

 

 

洗面ボウルが出来上がり次第、鏡の下に設置予定です。 照明は仮置きのもので、どんなものを付けようかまだ悩んでます…。

f:id:calisson:20200219112225j:plain

 

 

浴室側のガラス戸越しから。

f:id:calisson:20200219172506j:plain

 

 

奥に入りすぎるといろんなものを詰め込んでしまうので、浅く作りました。 両サイドの鏡の裏にはアクセサリーが掛けられるようになっていて便利です。

f:id:calisson:20200219172518j:plain



 

 

今年はこちらも暖冬で、ここしばらくは半袖で庭で作業できるほど暖かく、ストーブもほとんど付けないくらいだったのですが、 おととい急変してまた冬に逆戻りです。

昨日は一日中ハラハラと乾いた雪が降り続いて、すっかり雪景色に。 おかげで私の花粉症も治まりましたが、早く暖かくなってほしいものです。

 

f:id:calisson:20200227151645j:plain



 

 

食洗機の必要性

今まで家に存在したことの無かったlave-vaisselles食洗機。 導入は決めていたのですが、正直そんなに使うかなーと思っていました。 こちらの食洗機はバカでかいので、二人暮らしの我が家では溜まるまで待つのは嫌なので、結局普段は手洗いで、人が集まるときだけ活躍する贅沢品じゃないかと。

 

入居直前にネットで中古品を眺めていたら、近くの町で小さいサイズのものが出ていて、こちらを譲ってもらいました。

f:id:calisson:20200213231527j:plain

フランスの標準サイズは横幅60センチで12 couverts(12食器セット)ですが、これは45センチ幅の9 couvertsの単身者向けです。 大型電気屋さんのオリジナルブランドで、まだ保証期間が1年以上残っているほぼ未使用新品で、市価の半額位。 これも配管工さんを待てなかったので、夫が取り付けしました。

 

シンクの下の、右の水道管から分岐させて蛇口を付け(左はお湯)、グレーの給水ホースを繋いで…

f:id:calisson:20200214003524j:plain

左端の食洗機用排水口に排水ホースを接続。

f:id:calisson:20200214003632j:plain

コンセントを差し込んで取り付け終了! 既存のものに足していくだけだったので、水回りではこれが一番簡単でした。

 

使い出すと驚くほど便利で毎日使用していますが、家族が少ないのでやっぱり洗濯機ほどの必要性は無いのかなと感じます。 しかし、ジャージャーとお湯を出して洗う我が家では、食洗機使用の方が間違いなく電気と水、時間の節約にはなっています。 これは150ユーロ(約18,000円)だったので飛び付いて買いましたが、日本の様に高価でしたら入れてないなーと思います。

f:id:calisson:20200213231540j:plain

引っ越して来てから二人で3食自宅、小さいとはいえ鍋やボウル、オーブンの天板も入るので我が家にはピッタリのサイズ感です。  友人宅のはけっこう音が大きかったので、リビングに面したカウンターの下に設置だったので騒音が心配でしたが、今どきだからか小さいからか分かりませんがとても静かで安心しました。

 

 

 

f:id:calisson:20200214001555j:plain何年も前に、近所のvide-greniersフリマで手に入れたパブのビールグラスたち(15個で2千円ちょっと。安い!)。今までは洗うのが面倒で自分たちだけでは使わなかったのですが、ビールの泡もなめらかに立つので普段使いになりました。

 

 

浴室完成です

労力を注ぎ込んだ渾身の浴室ですが、あまりに時間が掛かったうえに何度も中断したためにブログに載せる機会を失っていたようなので、書いておきます。

浴槽のカランは、防水板でボックス状に作った棚から蛇口とハンドルが別々に出る様にしました。

f:id:calisson:20200209033915j:plain

 

 

浴槽の中でシャワーを浴びるフランス式ではなく、全体に防水を施した浴室側と脱衣所をドアで分ける日本式に設計しました。 配管工さんに、座った位置にカランの取り付けをしてくれるよう壁に印をつけて説明したのですが、いつの間にか高い位置に配管されていました…。直してもらうのも面倒だし、思えばシャワーは立ったまま浴びるので、このままシャワーを取り付けました。

↓↓↓右側の二つの穴がそうです。

f:id:calisson:20200209033833j:plain

 

↓↓↓完成後

目地材の拭き取りが甘かったので、全体的に白くくすんでいますが、その後良く拭き取りました。 タイルの角部分にはアルミを施工しました。 斜めがいいんじゃない?? と思いつきで作ったのですが、そのせいでだいぶ時間が掛かってしまいました。 使いやすくて気に入っています。f:id:calisson:20200209050749j:plain

 

シャワーの排水口。 水はけのために土台に1~2%の傾斜をつけたのですが、その傾斜をキープしたままタイルを貼るのは難しかったです。

f:id:calisson:20200209033848j:plain

 

↓↓↓ 完成後

receveur en diamant(中央から排水出来るように傾斜を付けること)に挑戦しましたが、左からの傾斜が若干甘くなりましたが全体的に水切れはなかなか良いです。 古木調のタイルは浴室用ではなかったのですが、スリップしなくて大成功です。

f:id:calisson:20200209052333j:plain

 

 

座る位置の予定だったために付けた蛇口の位置は高すぎて、オーバーヘッドシャワー同様あまり出番はなさそうです…。

f:id:calisson:20200209055610j:plain

脱衣所との間の仕切りのガラス戸は porte coulissante引き戸タイプです。昨年の年越しに来てくれた友人たちにパーティー前に手伝ってもらって完成させました。

f:id:calisson:20200206060040j:plain

 

浴室、脱衣所共に天井以外すべてタイル張りです。 何度も後悔して挫折しそうになりましたが、終わってみれば全部が気に入って満足しています。つや消しのカラン、もやもやっとしたブルーの壁タイル、古木風のタイルは水垢も目立たず掃除も楽でオススメです。




給湯器とシャワー、洗濯機の完成

f:id:calisson:20200206051136j:plain

1年程前に plombier配管工さんに入れてもらったchauffe-eau thermodynamique ヒートポンプ式電気給湯器ですが、チューブだけ出して室外機は外壁塗装後に設置するということで、ヒートポンプシステムを使わずにお湯を使っていましたが、やっと本日すべての設置が終わりました。 しかし、外気の熱を取り込んでお湯を温めるので省エネということで、RT2012(フランスの熱規制制度)の基準を満たすためには設置が必須なのですが、実は外気が5度以下の場合は意味が無いそうです。寒い冬こそたっぷりとした熱いお風呂に入りたいんですけどね…。

 

 

 

外壁塗装が付いてしまったチューブ。後付けしたのは大正解でした。
f:id:calisson:20200206050226j:plain

f:id:calisson:20200206050250j:plain

チューブに残っていた水や空気を抜いたり、動作確認のための待ち時間に、洗濯機の配管とシャワーの不具合を見てもらいました。

 

夫が去年の夏に設置した浴室のシャワーですが、蛇口と壁との接続部分のカバーの厚みと、配管工が取り付けた接続金具の出っ張りが合わず、とりあえずシリコンで防水だけして薄いカバーを探していたのですが、こだわりのつや消しシルバーに合うものが見つからずに困っていました。 ちょっと相談したら、あれよあれよと言う間に短い接続金具に無料で交換してくれました。お店でもインターネットでも見つからなかったのでカバーの方を探していたのにさすがプロ、ありとあらゆるパーツを揃えていました。

f:id:calisson:20200206050450j:plain

 

私も夫もあまり好きでは無いので付けたくなかったcolonne de douche(オーバーヘッドシャワー?)ですが、欲しい機能とデザインだと今どきはどうしても付いているので導入しましたが、まだ使用してません。今後も使うことはないと思いますがフランスでは人気なようなので、お客さん用に使ってもらえればと思います。

f:id:calisson:20200206050433j:plain

 

 


脱衣所兼洗面所。配管工が来るのを待てずに食洗機は夫が入居時に配管してしまったのですが、先払いしてしまった料金に入っていたので洗濯は義母宅に通うことでしのいでいました。古~い洗濯機ですがまだまだ現役です。

f:id:calisson:20200206053112j:plain

三面鏡が欲しくてDIYすることも考えましたが、IKEAに良さそうなのがあったので、後々これに一手間加えて壁に付ける予定です。陶芸職人の義父にお願いしてある洗面ボウルがまだ仕上がらないので、シンク分をくり抜いたキッチンカウンターに足を付けて仮置きにしています。サイズがぴったりなのでこれで洗面台を造作予定です。

 

お宝アンティークミシン


引っ越してきて早一ヶ月が経ちました。 先日IKEAで購入した既製カーテンをサイズに合わせて作り替えなくてはならなかったのですが、長かったり幅が狭かったりしたままぶら下げていたので今日は重い腰を上げて作業しました。

 

 

使ったのはこのプジョー製のmachine à coudre ancienneアンティークミシン!

f:id:calisson:20200130053615j:plain

 

f:id:calisson:20200130053958j:plain

ライオンマークのカバーも素敵です

f:id:calisson:20200130054024j:plain

 

左に見える引きずったカーテンもすっきり直しました。 白い箱は私の電動ミシンです。これも10年ほど前にブロカントで購入した古いものですが良く働いてくれます。

f:id:calisson:20200130054036j:plain

 

2年以上前に友人が引っ越す際に場所がないからとタダで譲ってくれたコレクションものの逸品です。 製造番号は入っているのですがネットで検索してもプジョー製のミシンの説明書は見つからなかったので、勘で動かしました。中学生のときに学校の家庭科室にたくさんあった足踏みミシン。 うまく踏めずに " こんなもの、今後一生使うことなんか無いはず!! ” とブーブー文句言いながら使っていたことがこんなところで役に立つとは…。 乗らないと思っていたマニュアル車にもフランスで運転するようになり、マニュアル免許を持ってて良かったと思うこともしきりで、人生って本当にどうなるか分からないものですね。

 

ずっと近所の友人宅のガレージに保管させてもらっていたのですが、少し油を差しただけで滑らかに綺麗に縫い上げてくれます。

 

f:id:calisson:20200130060143j:plain
ロケットみたいな形の下糸ボビンケース。 糸が入ったままだったので忘れないように忠実に入れ替えました。 何に使うか分からないありとあらゆるパーツも装備されていて、これから試行錯誤するのも楽しみです。

折り重ねて厚くなった生地でも全く針飛びせずに、縫い目が美しく仕上がります。 返し縫いができない、目の大きさが調整できないなど不便はありますが、とりあえず直線縫いだけで出来るカーテン5枚と、新しくした大きな羽根枕カバー2枚をダダダッと練習を兼ねながら縫い上げました。 

私にこれを譲ってくれた友人Gに大感謝です。 ありがとう、大切に使うよ!!

 

床材の隙間を埋める

気を付けて張っていても、どうしても自然の木材はサイズピッタリとはいかないものです。

f:id:calisson:20200123015005j:plain

 

それ用のレジン液を見つけたので、床材をヤスリ掛けしたクズに混ぜて埋めてみました。

f:id:calisson:20200123015059j:plain

 

あっという間に乾いて固まってしまうので、少しずつ混ぜて使用します。

f:id:calisson:20200123015125j:plain

f:id:calisson:20200123015203j:plain

 コテでぎゅうぎゅうと押し込み、乾いたらヤスリ掛けすれば全然見えなくなります。

f:id:calisson:20200123020915j:plain

 

作業中は這いつくばっているので、小さな隙間や傷、節目などが気になって神経質に直していましたが、住み始めてみれば全く目に入らず。時々床に座って懐かしむ時間を持ちたいと思います…。

 

 

先週末はIKEAや、少々ニトリっぽい家具インテリア店をはしごして、カーテンや寝具の生地や洗面所の鏡などを物色してきました。soldeバーゲン中に工事資材ではなくインテリア用品を選んで買うのはとても楽しかったです。

イケアで買ったhyacinthusヒヤシンスと、海のそばの暖かい義父宅の庭に咲いていたmimosaミモザ。ほんの少しですが日も伸びてきて、春が近くなってきました。

f:id:calisson:20200123020755j:plain

 

床板張り

遡ること去年2019年8月の終わり頃、すべての内壁の漆喰・ペンキ塗りが終わったタイミングで外装も済み、いよいよ床板張りに取り掛かりました。9月早々に日本へ行くことが決まっていたので猶予は約10日間。carrelageタイルゾーンと、すでにparquet en pin massifパイン無垢板を張ったcellierパントリーとmezzanin中二階を除く約85㎡が施工箇所。chambre寝室×2とbureau書斎、séjour cuisineリビングとキッチン、couloir廊下です。

まずは下地作り。我が家はコンクリートの下地の上に湿気防止のフイルムを敷き、7cmのchape仕上げのコンクリートを流してあるので床下からの湿気の心配は無かったのですが、念の為もう一度湿気防止のシートを張った上にpanneaux de fibre de bois木繊維パネルを敷き詰めます。lambourde根太がコンクリと接触してゴツゴツしないためで、ずれていかないよう根太に対して斜めに置きます。 

f:id:calisson:20200117001331j:plain

 

私達はlambourde flottantという根太を固定しない方法を取ったので、壁との間に2センチの隙間を開けて根太を等間隔で、固定せずに置いていきます。

f:id:calisson:20200117001427j:plain

 

壁との間に1センチの隙間を空けてparquet床板を固定します。

f:id:calisson:20200117004133j:plain

parquet chêne massif無垢オークの床板と、同じくオークの根太を選んだのですが、想像以上に硬い! このために購入した手動の杭打ち機、パイン材では素晴らしい活躍をしたのですが、オークではなんと釘が刺さらず…。急遽ビス打ちに変更したのですが、このあたりではフローリングにする家が少ないせいかどこの店にもフローリング用のヴィスも、それ専用のドライバーも見つからず。インターネットで急いで注文しましたが4日間ものロスが出てしまい、正味5日間しか作業が出来ず、居間を半分残して旅立ち、仕上がったのは11月に入ってからとなりました。

f:id:calisson:20200117011820j:plain

 

一枚一枚の床材は、微妙に幅が違ったり継ぎ目が真っ直ぐでなかったりで、調整しながらの作業は手間が掛かりました。

例えばこの板は、1ミリ斜めになっているので、ノコギリで真っ直ぐにします。日本で父からもらってきたノコギリは古いものでしたが、こちらのと違って断然切りやすく重宝しました。最初からこれがあれば…。

f:id:calisson:20200117010120j:plain

 


f:id:calisson:20200117005559j:plain

ピタッと合わさります。表面の凸凹は、先日アップしたヤスリがけマシンでツルツルになりました。

 

購入した板は、最長2m20のものから最短60cmまで色んな長さがあり、乱尺張りという方式です。前列の継ぎ目から20cm以上離して置かなければならず、できるだけロスが少なくなるよう板選びは大変でした。その甲斐あって板がだいぶ余ったので、これで家具や棚に有効活用します。

f:id:calisson:20200117005949j:plain

 

玄関で靴を脱ぐことに慣れていない人がほとんどなので、ドアの外から脱いできたりフローリングに上がってから脱いだり、犬と一緒に入ってきたりとなかなか徹底することは難しいなあと思うことが多いですが、目くじら立てずにおおらかな気持ちでお迎えすることを心がけています。オイル仕上げのオークの床は傷にも強くお手入れも簡単、住み始めて3週間ですが板張りにして良かったなあと思います。