フランスで家を建てる

2017年春に土地契約。仏人夫と南仏で小さな平屋をハーフセルフビルド。2019年年末に入居しましたが、家造りは果てしなく続きます…。

床板張り

遡ること去年2019年8月の終わり頃、すべての内壁の漆喰・ペンキ塗りが終わったタイミングで外装も済み、いよいよ床板張りに取り掛かりました。9月早々に日本へ行くことが決まっていたので猶予は約10日間。carrelageタイルゾーンと、すでにparquet en pin massifパイン無垢板を張ったcellierパントリーとmezzanin中二階を除く約85㎡が施工箇所。chambre寝室×2とbureau書斎、séjour cuisineリビングとキッチン、couloir廊下です。

まずは下地作り。我が家はコンクリートの下地の上に湿気防止のフイルムを敷き、7cmのchape仕上げのコンクリートを流してあるので床下からの湿気の心配は無かったのですが、念の為もう一度湿気防止のシートを張った上にpanneaux de fibre de bois木繊維パネルを敷き詰めます。lambourde根太がコンクリと接触してゴツゴツしないためで、ずれていかないよう根太に対して斜めに置きます。 

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私達はlambourde flottantという根太を固定しない方法を取ったので、壁との間に2センチの隙間を開けて根太を等間隔で、固定せずに置いていきます。

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壁との間に1センチの隙間を空けてparquet床板を固定します。

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parquet chêne massif無垢オークの床板と、同じくオークの根太を選んだのですが、想像以上に硬い! このために購入した手動の杭打ち機、パイン材では素晴らしい活躍をしたのですが、オークではなんと釘が刺さらず…。急遽ビス打ちに変更したのですが、このあたりではフローリングにする家が少ないせいかどこの店にもフローリング用のヴィスも、それ専用のドライバーも見つからず。インターネットで急いで注文しましたが4日間ものロスが出てしまい、正味5日間しか作業が出来ず、居間を半分残して旅立ち、仕上がったのは11月に入ってからとなりました。

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一枚一枚の床材は、微妙に幅が違ったり継ぎ目が真っ直ぐでなかったりで、調整しながらの作業は手間が掛かりました。

例えばこの板は、1ミリ斜めになっているので、ノコギリで真っ直ぐにします。日本で父からもらってきたノコギリは古いものでしたが、こちらのと違って断然切りやすく重宝しました。最初からこれがあれば…。

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ピタッと合わさります。表面の凸凹は、先日アップしたヤスリがけマシンでツルツルになりました。

 

購入した板は、最長2m20のものから最短60cmまで色んな長さがあり、乱尺張りという方式です。前列の継ぎ目から20cm以上離して置かなければならず、できるだけロスが少なくなるよう板選びは大変でした。その甲斐あって板がだいぶ余ったので、これで家具や棚に有効活用します。

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玄関で靴を脱ぐことに慣れていない人がほとんどなので、ドアの外から脱いできたりフローリングに上がってから脱いだり、犬と一緒に入ってきたりとなかなか徹底することは難しいなあと思うことが多いですが、目くじら立てずにおおらかな気持ちでお迎えすることを心がけています。オイル仕上げのオークの床は傷にも強くお手入れも簡単、住み始めて3週間ですが板張りにして良かったなあと思います。